戦後に見る市場性の変化


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戦後の爆発的な消費拡大構造


 バブル崩壊以前の日本は、高度経済成長期にあり、大量消費の時代ともいえました。
 もともと日本は敗戦国ですから、焼け野原からの出発です。つまり国全体が貧しく、そして物が乏しい状況からのスタートだったわけです。
 しかしこのことは、その後の経済の発展に、逆に大きく貢献することになりました。物が無い時代において、国民は皆、より良い生活、より快適な生活を一様に望んでいたからです。つまり、強烈なまでの潜在的消費ニーズが存在していたのです。
 第二次世界大戦終結当初、日本はハイパーインフレーションに見舞われることになります。これは、戦中に発行された国債や軍票が一斉に償還されたことに起因します。このため、国民の多くは貧困に苦しむこととなります。しかしその後、朝鮮戦争が勃発したことにより、特需景気が発生、これを機に日本経済は大きな発展を始めることになります。
 1955年からの高度経済成長は、1960年の所得倍増計画を受けて更なる発展を遂げることになります。また1964年の東京オリンピックやそれにあわせて開通した東海道新幹線などの特需により拡大を続けます。一時的な証券不況なども経験しましたが、国民の所得は年々増え続けたます。
 何も持つことができなかった国民は、給与が上がったことで、消費へと動き始めます。白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫の家電3品目を三種の神器と呼んだように、国民はさまざまな製品を買い求めたわけです。
 よってこの当時は、物を作れば売れる時代でした。企業はライン生産体制を拡充することで、より多くの製品を供給しようとしました。「マスプロ」つまり大量生産を掲げ、工場を大きくすること、採用人員を増大することこそが、企業が繁栄するための必須条件だったわけです。

昨今の市場性の変化


 戦後の市場ニーズをご理解いただいた上で、昨今の市場性を考えてみることにしましょう。
 戦後の市場と現在では、市場性において大きな変化が生じていることに気づかれるでしょうか。
 たとえば平成生まれの若者の志向について考えてみることにします。彼らが誕生するのは、ちょうどバブル崩壊時期かそれ以降ということになります。不況とはいえ核家族を基本としていたことから、当時の子どもたちは比較的豊かな環境で育てられたはずです。
 すでに国民の生活レベルは高水準で推移しており、必要なものはすべて家にあったことでしょう。たとえば三種の神器のみならず、カラーテレビ、クーラー、自動車といった3C製品を所有する家庭も珍しくはありませんでした。テレビのパーソナル化が進んでいた時代ですから、各部屋に一台所有する家庭も珍しくはありませんでした。そしてこの満たされた環境において、現在の若者は成長してきたわけです。
 豊かな環境で育つことは幸せなことですが、ある意味、不幸でもあります。つまり満たされていることから、自己の願望を強めていく素材がないのです。
 すでに満たされていることから、新たに買い求めるものは限定されます。また、満たされた中で育った若者は、製品を厳選し、良いものや差別化を図れるものを限定して求める目を持っています。
 このことから、生産をしたとしても右から左に売れていくことはありませんし、そもそも多様化するニーズに的確にあった商品を提供しなければ、まったく売れないリスクさえあります。つまり、戦後の好景気のように、大量生産をすれば儲かるという構図は、現在の市場においては存在し得ないのです。
 そしてこの市場性の変化は、現在の就職事情や貧富の格差にも大きな影響を及ぼすことになります。

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